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etoile brillante

2017.3.21 記事(番組観覧の件)追加&概要に追記 3.22(お知らせ)追加いたしました。

ムシとミミズ (後編) ~ 魔〜エクリップス〜蝕 / ヒュウガノココロ ~

今回は前回に引き続き、2014年に上演された、
「魔〜エクリップス〜蝕(R:MIXさん)」
そして
「 (劇団ジャングルベル・シアターさん)」
で演じた程嶋しづマさんの役どころについて触れさせていただきます。

エクリップスではアランという特殊な能力を持つ青年の役、ヒュウガノココロでは清水恵一さんという芸能マネージャーの青年の役を演じておられます。 

前半部分までに関してのアラン・および清水さんの詳細に関しては前回記事をご覧くださいませ。

e-b.hatenablog.com

そして、後編では、前篇では臆病などとやや罵り気味に書いてしまった(申し訳ありません…)アラン・清水さんが選んだ道・生きざまについて触れます。

▼▽warning!!▽▼  この後は舞台終盤・結末までのネタバレを含むため該当箇所は文字色を変えております!今後DVDなどでご覧になる予定がある方、再演の機会がある際に情報がない状態でご覧になりたい方はご注意ください!!

頼りなくどこかくすぶっていた感がある彼らですが、ある「契機」を経て、覚醒・成長を果たします。

そう、今回取り上げている程嶋さん演ずるアランと清水恵一さんの共通点として、

「弱さを持ったキャラの、使命への覚醒と成長」なのです!

だからこそ、今回「魔〜エクリップス〜蝕」「ヒュウガノココロ」両作品の感想として書かせていただきました。 

 

まず、アランは、物語の主人公や彼の所属する楽団らが敵の教団に向かう際も、一人だけ戦わずに逃げることを選択しました。(後日、ニコ生の番組で、アランが逃げることを決意、仲間に不安や不満をぶつけるシーンで、程嶋さんの発案でギターケースをバタン!と閉じるシーンが追加されたというお話があり、それが加わったからこそ、よりその場面での行動や言動も説得力が追加されたと思います)

しかし、別れ際の仲間(片思い相手)の自身とのやり取り…叱咤という名の発破かけがどうしても頭から離れない。さらにその言葉をかけた仲間や、アランの兄貴分にあたる楽団の人物が戦いで命を落としていた。

これがアランの「契機」となりました。

そして、一度は戦いから逃げたはずのアランは戦場に向かい、先に戦っていた仲間の危機に駆けつけ、その後戦況を冷静に見極めたうえで仲間を別の戦場に向かわせ、自身がここに留まり戦うことに。

戦場には敵の強大さを見せつけられるたびに臆病風に吹かれていた弱虫ではなく、どんな攻撃を受けても、何を言われても、ひるまずに堂々とかつ冷静に、逆に敵の言葉の矛盾点を言葉で突いてしまうほどの胆の強さを持ち、蝶のように舞い、蜂のように鋭い攻撃を繰り出す戦士の姿!
「何人たりともここは通さん!」と強い意志を持ち、最期まで戦うアランは守護神のような風格も感じさせました。(最終的には2名を撃破していました)

 

清水さんに関しては、中盤、担当の俳優のあまりにも「ヒーロー」らしからぬ無責任な行動やひどい仕打ち、さらに、清水さんが好意を持っていた人と関係があったこと、そして何よりも、関係があったことを自分に伝えてもらえなかったことにショックを受けてしまい、その場を飛び出してしまいます。

飛び出した先で、ミミズ(これは生物のミミズです。コゴミさん)に愚痴をこぼしてしまいますが、その会話で、ミミズの素晴らしさをコゴミさんに語るときに、マネージャーの使命に気づくことになりました。それが清水さんの「契機」。

その後、それまで自身の意見が言えなかった清水さんもヒーローとしてふさわしくない行動ばかりとり続ける主人公の俳優に対し、あるファンの手紙と状況を伝えながら今までになく強い調子で叱る(頬を叩く!)など、自身の成長だけでなく、主人公のヒーローとしての覚醒を促す役になりました。

ミミズが土を食べることによって土を耕し植物の発育を促すように、マネージャーの清水さん自身のはたらきで、周囲を、担当の俳優を育てていく、という役割や使命に気づいたから。

非力でも敵に立ち向かうという勇気を見せ、敵対していた側にも事情があることが終盤判明しますが、真実を伝えるという託された役割を務めた上に敵だった者を励ましたり助けたりも。

マネージャーとして、人間として芯の通った、心の強さや懐の広さが出てきたことを感じさせ、物語は幕を閉じます。

 

 境遇や結末は違えど、大きく成長を見せたアラン・清水さん。(どちらも初めは蔑称的に虫に例えられたり、ミミズと言われていた面がありましたが、覚醒直前や、終盤の成長後は良い意味、強さの例えに変わっていることも印象的)

 程嶋さんは、インターネットの番組でアランという役に関して、「弱さも強さも、人間らしさを持っている役」という印象を語っており、実際、舞台を観ていても、人間ならほとんどの人が持ちうる弱さと強さをとても丁寧に演じていらっしゃる印象を受けました。

見せ場(難しかった点、だったかも?)としても「アランの変化する心情や生きざま」をおっしゃっていた記憶がありますが、心情の変化に対する緩急の付け方も見事で、演じるにあたってギアの入れ方というか、要所要所の見せ場がよい意味で計算されていたように感じ、程嶋さんの表現力や演技力があったからこそ、 よりアランの生き様が胸を打つものになったのだと思います。

清水さんに関しては、後日「今まで演じたことがない役柄で難しく演じがいのある役だった、今まで演じてきた役でも特に思い入れのあるキャラになったと思う」とツイッターにつぶやいていらっしゃいました。

確かに当時、それまでの程嶋さんの演じた役では、知る限りでは非常に異色な部類ではあり、新境地の開拓という意味でも大成功していると思いましたが、それ以外でもアランを演じた際にも感じた、心情の変化や人間らしい強さや弱さを丁寧に演じ、話の中での緩急の付け方の絶妙なセンスの良さに関してはこちらでも十分に感じ取れ、一人の男性の成長を見せる、という意味では期待を裏切らぬ上質な演技でした。

…どちらの作品も、劇場で拝見した時も、のちにDVDで拝見した時も、特にその成長ぶりを描き出すうまさに見惚れてしまうとともに、涙してしまいました。

※拙ブログでは程嶋しづマさんの役や演技についてクローズアップして書いていますが、2作ともお芝居としてとても面白く、他の役者さんの演技も素晴らしく秀逸の出来ですので、DVDでご覧いただきたいです!現在各団体さんのwebサイトで販売していますので、是非!

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